Column Vol.27
Yasuhisa Shimono |
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| IRB UNDER19 WORLD CHAMPIONSHIP |
下農 裕久
筑波大学大学院 体育研究科 体育心理学研究室
筑波大学ラグビー部トレーナー
ラグビーU-19日本代表フィットネス&コンディショニングコーチ
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4月1日から22日まで、UAE(アラブ首長国連邦)のドバイという都市に遠征していました。ラグビー19歳以下の日本代表チーム(以下、U19)にフィットネス&コンディショニングコーチとして、IRB
UNDER19 WORLD CHAMPIONSHIPという大会に帯同したのです。24カ国が参加し、上位下位12チームずつがAグループとBグループに分かれて頂点を争いました。Aリーグの最下位になると自動的にBグループに降格となってしまい、世界の強豪と戦う機会は減ってしまいます。JAPANは昨年同様、最終戦で何とかAグループ残留を決め、選手・スタッフ全員で喜びを爆発させました。
この大会は、中3日で5試合を戦うという非常に厳しい戦いです。JAPANにとっては全ての相手が格上であり、全ての試合を、文字通りに「死力を尽くして」戦うことが必要になります。そのためには選手のコンディション管理・調整が重要になってくることは言うまでもありません。「全ての試合にベストコンディションで臨むこと」・「預かった選手をできるだけ良い状態でチームに戻すこと」 監督・コーチ・その他のスタッフと打ち合わせた分けではありませんが、この2点をフィットネス・コンディショニングコーチである自分の使命として認識し、大会に臨みました。具体的なコンディション・ストラテジーのお話はまた別の機会にして、今回は別のことを書いてみたいと思います。
選手のコンディションを良い状態に保つために、フィットネス&コンディショニングコーチとして様々な方法を用います。ウォーミングアップ、クーリングダウン、リカバリーのためにも様々な方法が用いられます。しかし、どのようなタイミングでどのような方法を行えばベストなのか?ということは明らかではありません。当然といえば当然ですが、数多くの文献や書籍等を参考にしながら、手探りで行っているのが現状です。しかも、選手のコンディションを正確に把握するということも、現場レベルでは非常に難しい。選手のコンディションに対して働きかけるわけですので、それをある程度把握できなければ、せっかく行ったコンディショニングも無駄になってしまう可能性もあります。その方法にも様々な事が考えられます。

プールでリカバリー
私が大切にしたのは「観る・感じる・話す」ということです。「勘」といってもいいかもしれません。客観的ではありませんが、選手と一緒に食事をし、共に過ごしていると、選手から多くのことを感じることができます。また、実際に話すことで、更に多くの情報を得ることができます。ウォーミングアップの内容を工夫すれば、選手の身体が重いのか、軽くてコンディションが良いのか、元気があるのか無いのか、ということも感じることができます。

タイトな試合日程では練習の強度や内容がより重要になります。
もちろん、正確な客観的指標が用いられればそれが一番いいかもしれません。しかし、「観る・感じる」私自身の勘の部分、「話す」ことで得られる選手の一番正直な気持ち、これらを大切にしていきたいと思ったような経験でした。 また、私が今回の帯同で気をつけたのは、感じた情報を早くコーチングスタッフに伝えることと、対策を早急に正確に伝えることでした。そういった作業を続けていくことで、練習と試合・コンディショニングとのバランスが良く取れて、選手は良いコンディションを保つことができたのかもしれない、という感想を持っています。もちろん、このようなコンディショニング対策にはドクター、トレーナー、マネジメントスタッフとの連携がうまくいってこそだと確信してします。今回の遠征ではスタッフ間のチームワークが良く、「選手を良いコンディションで試合に臨ませる」という方向で一丸となれたと思います。素晴らしいスタッフと仕事ができて本当に幸せでした。
今回は「勘」という非科学で主観的なことに関して述べてみました。私は他のコーチやトレーナーの「勘」も大切にしています。色々と議論の余地がありそうですが、今回はこの辺りで終わりたいと思います。

>>大会公式ウェブサイト
>>日本ラグビー協会のリポート
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